埼玉県行田市さきたま古墳公園(稲荷山古墳・丸墓山古墳)
埼玉県行田市のさきたま古墳公園には9基の大型古墳からなる埼玉古墳群がある。
鉄剣の出土した稲荷山古墳や、日本最大の円墳である丸墓山古墳などがそれらに含まれる。今回は丸墓山古墳に登頂してきた。
駐車場は広く周りに大きな建物などはない。
駐車場から丸墓山古墳までは二つの池があり、夏には行田市の天然記念物で市の花でもある古代蓮が一面に咲く。
参道のようにつづく丸墓山古墳までの道は期待感を高めさせる。春には沿道の木々に桜が咲き、見事なのだろう。
丸墓山古墳、直径105メートルで高さ18.9メートル。ビルで言えば5、6階くらいの高さに相当する。これが6世紀ごろに築かれたものだとすれば、埋葬者の権力が絶大なものであったことが伺える。
そして横には稲荷山古墳があり、こちらは5世紀後半に築かれたとされている。
では、登り始める。改めて見るとその大きさが伺える。
半分くらい登ったとことで、横の稲荷山古墳を見たのだが、11.7メートルの高さがあるはずなのに小さく感じる。それほど丸墓山古墳は大きいのだ。
頂上からの景色は見晴らしがよく、遮るものは何もなかった。平坦な土地にある巨大な古墳は古代の人たちに対して権威を見せつけるものとしては充分なものであっただろう。そして、現代を生きるボクでも胸の奥に何か感じるものがあった。この古墳を見て、三輪山や富士山が信仰の対象とされてきた理由が分かったような気がした。
また、頂上にも桜の木があり、春のそれはより一層雄大であるのだろう。
桜の咲く春や、蓮の咲く夏に来れば季節の色も味わえるのだろうが、飾りのないありのままの姿を見ることのできる冬も悪くない。ここに来て、胸の奥がざわっとするような感覚を味わって欲しい。